[待望のアップデート]Amazon Connectのオペレーション時間のみで祝日判定が可能になりました!
はじめに
AWSからの公式アップデートとしてはまだ発表されていませんが、Amazon Connectのオペレーション時間にオーバーライド設定が追加され、オペレーション時間のみで祝日判定が可能になりました。
従来、Amazon Connectでは日本の祝日や年末年始など、特定の日付のみを営業時間外に設定することができませんでした。
実現するには、以下の記事の通り、AWS Lambdaを利用し、Connectフローから呼び出すなどの追加開発が必要でした。
今回のアップデートにより、プログラム開発を行わず、オペレーション時間の設定だけで対応できるようになりました。
具体的には、特定の日を終日営業時間外にしたり、営業時間を短縮したり、イベントがある日は特別に営業時間を伸ばすなどが、オペレーション時間の設定だけで可能になります。
触ってみる
24時間365日営業時間内のオペレーション時間(名前:cm-hirai)を利用して、オーバーライド設定を試してみます。
この状態で電話をかけると、Connectフローブロック「オペレーション時間を確認する」は、営業時間内に遷移します。
上記の設定から、特別に本日を休業日に設定し、Connectフローブロック「オペレーション時間を確認する」を営業時間外に遷移させたい場合は、[新しいオーバーライドを追加]を選択します。
名前と説明を記載し、日付範囲で、オーバーライドしたい日付を範囲選択します。
過去の日付は範囲指定できないようになっています。
10年以上先の日付も選択可能です。
本日(12月4日)を選択します。選択した日を終日休業日に設定する場合は、[Operations]を有効化します。
12月4日を終日休業日ではなく、9:00~17:00のみを営業時間とし、それ以外の時間を営業時間外とする場合は、以下の設定を行います。もともと24時間365日営業の設定でしたが、12月4日のみオーバーライドされます。
上記を見ると、12月4日は水曜日であるため、他の曜日がアクティブになっていないことが確認できます。よいですね。
今回は、12/4を終日休みとするため、以下で保存します。
オーバーライドは、複数設定することが可能です。また、オーバーライド名は日本語でも保存できることを確認しました。
上記の設定で、電話をかけると、Connectフローブロック「オペレーション時間を確認する」は、営業時間外に遷移したことが確認できました。
別のオペレーション時間からのコピー
[別のオペレーション時間からのコピー]を利用すると、別のオペレーション時間で設定したオーバーライド内容が適用できます。
先ほどオーバーライドを設定した「cm-hirai」というオペレーション時間とは別のオペレーション時間で、[別のオペレーション時間からのコピー]を選択し、「cm-hirai」を適用すると、「cm-hirai」で設定したオーバーライド内容が一括で適用されます。
[適用]クリック前
[適用]クリック後
「cm-hirai」のオーバーライド内容が全て適用されます。「cm-hirai」のオーバーライド設定を一部だけコピーすることはできません。
また、オーバーライドが未設定のオペレーション時間を選択して適用すると、「関連付けられたオーバーライドなし」とエラーが表示されます。
「cm-hirai」の[適用]を複数回クリックすると、複数回オーバーライド内容が出力され、エラーになります。
運用方法
運用方法としては、利用中のオペレーション時間ごとにオーバーライド設定するのもよいですが、1つConnectインスタンスで複数環境を利用している場合、オペレーション時間ごとに祝日や会社の休日のオーバーライド設定をするのは手間がかかります。
その場合、会社の休日専用のオペレーション時間を1つ作成し、そこにオーバーライド設定を行った上で、各オペレーション時間にコピーする方法も有効です。
後者の場合、休日用のオペレーション時間には、曜日ごとの営業時間を設定する必要はなく、祝日や会社の休日に該当する日付のみを設定します。
休日用のオペレーション時間
利用中の各環境のオペレーション時間に対して、休日用のオペレーション時間のオーバーライドをコピーします。
利用中の各オペレーション時間
最後に
待望のアップデート内容でした。
現在、AWSドキュメントには今回のアップデートが記載されていません。ドキュメントが更新され次第、本記事も更新します。